内容

川上未映子が村上春樹にインタビューしている。読む限り、川上未映子はかなり村上春樹の読者である。

感想

創作において3つの示唆を得た。読んで良かった。

「優秀なパーカッショニストはいちばん大事な音を叩かない」

物語は解釈ができないものである。解釈ができないからこそ物語になりうる。

「地下二階で起きていること」

地下一階とはいわゆる自意識的なもので日本語の私小説がよく扱うテーマである。言い換えると「クヨクヨ」したものである。そこを横目に深く潜り、地下二階のもっと普遍的、無意識手なテーマを扱えるかどうか。

「眠れない夜は、太った郵便配達人と同じくらい珍しい」

作者独自の言い回しができるかが、他の作者との差別化になる。

この本では小説を扱っているけれども、これらはすべての創作活動に言えることだなと思った。