インターネット史は移り変わりが早いので、言説史があまりないよね→僕たちから見たインターネット史を語ってみようというゆる本。2017年までだけど内容豊富で面白いです。ザーッと読むのおすすめ。特にパソコン通信時代からのインターネットへ変遷は生まれる前の話なので興味深かった。パソコン通信の時代は掲示板、BBS文化が盛んで、インターネットになるとそれが一旦HPとか雑誌に近いメディアっぽくなり、その後また掲示板文化が盛んになるのとかほへーと思った。インターネットは参加者はバラバラにコンテンツを消費しているのだけど、同時に同じ物を見ているように錯覚させるメディアであるという濱野智史の「疑似同期」という概念が紹介されていて、確かになーと思ったり。インターネットは初期の頃は現実と異なる仮想空間として受容されていたけど、本当は現実のレイヤーであるみたいなことが書かれていて、今ではこれは当たり前に感じることだけども、私はYoutubeとかTwitterとかが出てきたときに明確にインターネットは現実なんだなと感じたことを思いだした。当時はこのかんかく辛くて、嫌悪感もあったけど、これを受け入れていくしかないし、このレイヤー間の距離はどんどん縮まって重なっていくのだなと思った。(でもその感覚が嫌でTwitterとかInstagramを辞めた時期が数年あった。Instagramは今もやってない。) 本の終わりにデジタルネイティブはネイティブが故にインターネットの倫理とか設計の問題を考えないんじゃないと言われているのだが、ワタシ的にはデジタルネイティブとSNSネイティブでこの辺はかなり感覚が違いそうだなと思う。私はSNSが広まって、広告が溢れて、これが機械学習でパーソナライゼーションが加速していくのか..と2016年頃とか?に思ったときすごい受け入れられなくて吐き気がしたし、アーキテクチャについてそれから興味をもった。