Summary
人が幸せを感じるためには、自己報酬的なハードな仕事に定期的に没頭できることが必要であり、ゲームの4つの特徴、ゴール、ルール、フィードバックシステム、自発的参加を適切にデザインすることでその環境を生み出すことができる。そしてこれはリディア人にように現実の問題解決にも有効である。
Notes
- 全てのゲームに共通する4つの特徴
- ゴール
- プレイヤーが達成すべき具体的な成果
- ルール
- ゴールへの道を制限することで、創造性、戦略的試行を促す
- フィードバックシステム
- 得点、レベル、進捗バー等
- ゴールに到達できるという気持ちを保たせる
- 自発的な参加
- ゴール、ルール、フィードバックシステムを理解し、自分の意思で参加・脱退が可能
- ゴール
- バーナードスーツによるゲームの定義
- ゲームをプレイするとは、取り組む必要のない障壁を自発的に乗り越えようとする取り組みである。
- デジタルとアナログゲームの差異
- フィードバックシステムの強烈性、即時性、可変性 (動作、反応のループ)
- 優れたゲームは、あなたのスキルのもっとも先端のところで相手をしてくれて、あなたのミスを誘う紙一重のところにいます。そしてあなたがミスすると、もう一度挑戦したい気にさせられます。
- 能力限界ぎりぎりで取り組む→フロー状態を生む
- 勝つことがゲームの特徴ではない
- テトリスに勝利はないが、積み上げるにつえ難易度があがっていく
- 気軽な楽しみは退屈と憂鬱を晴らさないどころか増進させる
- ハードな楽しさがもたらすもの
- 快ストレス
- 通常のストレスと快ストレスの違い
- いずれもアドレナリンを分泌
- 脳の報酬回路が活性化
- 心の状態がことなる
- Eustress - Wikipedia
- 通常のストレスと快ストレスの違い
- エンドルフィン
- 身体疲労による快楽をもたらす神経伝達物質
- フェイロ
- 誇り高い感情の高まり。イタリア語で「誇り
- 快ストレス
- 幸せを感じるためには
- 自己報酬的なハードな仕事に定期的に没頭できること
- 外的報酬(お金、名声)は幸福に寄与しない
- アバターによるフィードバック
- 自分のアバターが痩せたり太ったり走ったりするのを観るのは効果的
- 幸せハッキング
- 人に親切にする 週に2回
- 死について考える 1日5分
- エリック・ワイナーは、世界の幸せの傾向について報告した著書で次のように述べています。死は「奇妙なことに、幸せを探す私の調査できわめてよく出てくるテーマである。自分は死を免れない存在であるという事実とまず折り合いをつけなければ、われわれは本当に幸せにはなれないのかもしれない[20]」。これは一風変わった考えですが、新しいものではありません。幸福の歴史を研究しているジェニファー・マイケル・ヘクトは、『幸福神話』Happiness Mythで、「今の人生をよりよくするためには、死を忘れず、それを常に頭の中心に置いておく必要があるという古くからのアドバイス」に、まるまる一章を割いています[21]。彼女はその考えの起源を、「死について習慣的に瞑想する」よう弟子たちに勧めたプラトンや、「あらゆる瞑想のうち、死についてのそれこそが至高である」と言ったブッダにまで遡っています。弟子たちに単純な享楽を追い求めるよう勧めたことで知られる古代ギリシャの哲学者、エピクロスでさえ、死を自分の幸福観の中心に据えて、人間が人生を本当に楽しめるのは死の恐怖を完全に振り払ったときだけだと主張しました。
- 踊る
- ゲームによる問題解決
- ヘロドトスが記した歴史、古代リディア人は何のためにサイコロゲームを発明したのかという、論議を呼んできた歴史にもう一度戻ってみましょう。それは、食事をする日を一日置きとし、その間の日はサイコロゲームをして過ごすことで、一八年続いた飢饉を一致団結して乗り越えるためでした。